インテリアの基礎知識(マンション編) ③
③オーナーズスタイリングの
「カラーセレクト」別
インテリアコーディネートの
注意ポイント
「カラーセレクト」の典型的な4つのカラースキームを例に、ご新居のインテリアを考える上で
覚えておきたい注意点を、経験豊富なインテリアコーディネーターがご紹介します。
はじめに
「カラーセレクト」は
家具選びの大事な一歩
三井不動産グループの新築マンションをご契約いただいたお客様は、間取り、カラーのチョイス、キッチンや洗面化粧台の高さなど、きめこまやかにカスタマイズいただける「オーナーズスタイリング」をすでにご検討いただいたと思います。そのなかでも、フローリングと建具の色の組み合わせをいくつかの選択肢から選べる「カラーセレクト」は、これから始まる家具選びにとって重要な要素となってきます。ここでは、代表的なカラースキームである「ダーク系」、「ミディアム系」、「ナチュラル系」、「ホワイト系」の4つを例に、インテリアを考える上で注意したいポイントをご紹介します。
※物件ご契約のタイミングによっては「オーナーズスタイリング」をご検討いただけない場合がございます。
ダーク系
色や素材で
“抜け”を作るのがポイント
ダーク系は落ち着いた雰囲気を演出しやすいカラースキーム。その反面、お部屋の雰囲気がやや暗めになりがちです。落ち着いたお部屋にしたい方は、ウォールナットの家具など、とことんダーク系に合わせてみるのもいいでしょう。しかし、統一しすぎると奥行きがなく単調な印象のインテリアに仕上がってしまいます。それを避けるためにも、トーンを合わせながら明るい色の家具をアクセントとして加えるのがポイントです。
色だけではなくマテリアルのチョイスでも、ダーク系の高級感を保ちつつメリハリを利かせることができます。たとえば、ガラス天板のテーブルなど抜け感のあるマテリアルは、高級感を引き立てるアクセントとして効果的です。
ミディアム系
違和感に繋がる
微妙な色味の違いに注意
自然の木材の色に近いミディアム系は、比較的オールマイティなカラースキーム。ミディアム系をベースに、ダーク系にもナチュラルな方向にもまとめることができるのが魅力です。
一方で、ミディアム系の中でも赤みが強かったり、グレーがかった色味だったり、色のレンジが広い点に注意が必要です。カタログでは同じミディアム系と表記されていても、実際に合わせると微妙に色味が異なるケースもしばしば。赤みがかったミディアムなら、家具も同じ赤系の方向に合わせないとちぐはぐ感が出てきます。微妙な違いと言えど、後々の違和感に繋がることもあるため、決して侮れません。そうした事態を避けるためには、家具に使われる木部のサンプルなどでしっかり確認するのが重要となりますので、ぜひインテリアコーディネーターにご相談ください。
ナチュラル系
最近のナチュラル系は
グレー調がトレンド
自然の木の色味が持つ明るい印象が魅力のナチュラル系は、ミディアム系同様、どの色とも合わせやすいカラースキームです。一昔前のナチュラル系はやや黄色が強い印象でしたが、最近はややグレーがかった色味がトレンド。そのため、同じナチュラル系でもお手持ちの家具とご新居のカラースキームが微妙に異なるケースがあります。また最近の新築マンションの「カラーセレクト」では、フローリングがグレーがかった色味の場合、建具もさらにグレーの色味が強くなる傾向があります。その際、ウォールナットのような赤みの強い家具を持ってくると少し違和感が出てきます。「カラーセレクト」でグレー調のナチュラル系を選ばれたなら、できるだけ赤みの強い木部の家具は避けた方が良いでしょう。
ご新居へのお引っ越しはさまざまな家具を刷新できるチャンス。そのため「カラーセレクト」との色や素材のマッチングを意識しながら家具を選ぶことが可能です。この機会を最大限生かすためにも、「インテリア相談」をご活用ください。
ホワイト系
単調にならないように
家具の色味を意識
典型的なカラースキームのなかでも、どんな色にもどんなスタイルにも馴染みやすいホワイト系。合わせる家具によって、モダンな雰囲気にも、北欧っぽいイメージにも、ラグジュアリーにも振ることもできます。ベースの色が付いていないため、お部屋に物を沢山置いても空間が暗くなりすぎないのが魅力。ただし、ホワイト系の良さが最も生きるモダン系に仕上げるなら、できるだけ空間に物を置かないのがセオリーです。
ホワイト系のフローリングは木目が見えづらいので、他のカラースキームに比べ抑揚が付きにくくなる傾向があります。そのため家具をホワイトで統一すると、お部屋全体が単調で味気ない印象になりますので注意しましょう。