インテリアの基礎知識(マンション編) ②
②お部屋別
インテリアコーディネートの
ワンポイントテクニック
お部屋ごとに過ごし方が変われば、インテリアの考え方も変わってきます。
ここでは、暮らしの質をアップグレードしてくれるコーディネートのコツを、お部屋別にご紹介します。
リビングダイニング
- 2つのスペースの繋がりを重視するか否か決める
- 面積が大きくなるカーテンはベーシックなものを選ぶ
- 意匠性と快適性をアップするエコカラットに注目
2つのスペースの繋がりを
重視するか否か
リビングダイニングの基本的なレイアウトを考える際は、この2つのスペースに繋がりを持たせて使うかどうかが重要なポイントとなってきます。
たとえばダイニングで食事をする人とソファに座ってテレビを観る人が会話するなら、ソファの背が低いものをダイニング側に持ってくることによって空間に繋がりが生まれ、行き来もしやすくなります。ソファに座る時と食事でしっかりシーンを分けたい場合は、ソファの大きさや形、配置によってリビングダイニングの空間をあえて分け、メリハリを付けましょう。いずれの場合も、ラグを敷くことで視覚的にエリア分けしやすくなります。ラグは階下への遮音性を高める意味でも有効なアイテムです。
面積が大きくなるカーテンは
ベーシックなものを
リビングダイニングは、一番大きな窓が付くスペースとなります。カーテンの面積も大きくなるため、選ぶ色や柄、素材によって、お部屋の印象が大きく左右されてしまいます。また、ゲストを招くスペースでもあるので、色にしろ柄にしろ、できるだけ落ち着いたベーシックなものを選ぶことをおすすめします。その上で、リビングダイニングでの過ごし方や周囲の環境に応じて、遮光や遮熱などの機能が必要かどうか検討しましょう。なお、光沢の有無や透け具合など、カーテン選びでは生地の素材感が非常に重要となってきますので、必ずサンプルを見比べてから決断しましょう。
意匠性と快適性をアップする
エコカラットに注目
リビングダイニングのインテリアを考える上で、もうひとつ忘れてならないのがエコカラット。クロスとは異なる素材感や立体感による意匠性もさることながら、消臭や調湿といった機能性も魅力です。お食事する場所と憩いのスペースが繋がったリビングダイニングは、エコカラットの実力が遺憾なく発揮されるので、導入をおすすめします。導入事例としては、テレビボード裏の壁一面にエコカラットを貼る方が多い印象です。エコカラットがご予算的に厳しい場合は、アクセントクロスもおすすめ。最近ではデザイン性や機能性の高い商品も多く、カーテンと合わせてコーディネートするお客様が増えています。
寝室
- 寝室での過ごし方で選ぶべき照明が変化する
- カーテンもエコカラットも機能性重視で選ぶ
- マットレスの寝心地は2~3分かけて試す
寝室での過ごし方で
選ぶべき照明が変化
寝室のインテリアコーディネートは、お休みになる以外に、プラスαで作業をされるのかどうかがポイントになります。たとえば、寝室で本を読んだり書き物をしたりする場合は、選ぶライティングが変わってきます。しっかり作業されたい方は、シーリングにも十分な明るさを提供してくれる照明を選びましょう。簡単な読み書きであれば、照度を調節できるタイプがおすすめです。
カーテンもエコカラットも
機能性重視で
寝室のカーテン選びは、機能性重視が正解。遮光タイプか否か、現在お使いのものに不満がなければ、ご新居でも同じタイプを選びましょう。一方で、遮光カーテンではお子さんが全然起きてこないからと、引っ越しを機に遮光性の低いタイプのカーテンにチェンジするというケースもあります。
リビングダイニング同様、寝室にもエコカラットを導入するお客様が増えています。お部屋のアクセントというよりは調湿機能を重視して選ばれるケースが多いため、ベーシックな色やデザインのエコカラットが好まれています。
マットレスの寝心地は
2~3分かけてお試し
寝室の主役となるベッドは、マットレス選びに力を注ぎましょう。マットレスの寿命は10年程度と言われています。お手持ちのマットレスが古くなっていたら、ご新居への引っ越しは最新モデルに買い替える絶好のタイミングです。マットレス選びでは、サイズ感もさることながら、実際にいくつか比較して自分好みの寝心地のものを選びましょう。その際、仰向けの姿勢で少し寝転んだだけで判断するのではなく、寝返りを打ったりしながら、じっくり2〜3分ほどかけて試してください。
書斎・ワークスペース
- パーティションなどを駆使し書斎空間を作る
- 本格的な書斎スペースなら造作家具が最適
パーティションなどを駆使し
書斎空間を作る
リモートワークやテレワークなどの普及で、近ごろはご新居にワークスペースを設けるお客様が増えています。書斎を用意できれば問題はありませんが、そうでない場合は少し工夫が必要となります。
最もハードルの低い方法は、パーティションを利用してリビングやダイニングの一部にパーソナルスペースを作るやり方です。各メーカーともテレワーク向けの家具に力を入れており選択肢も増えていますので、インテリアやお好みに合ったアイテムが見つけやすくなっています。それらを移動式のもので揃えれば、バルコニーで仕事をしたり、高さを変えられるテーブルを使ってソファーで仕事をしたり、その日の気分で仕事場を選ぶことができます。
ダイニングでお仕事することが多いというお客様から、長く座っていても疲れないチェアのリクエストが増えています。本格的なオフィスチェアを使いたいけど見栄えが悪くなるから、というところが本音のようです。その際は、座面のクッション性が良く、身体にフィットするように背もたれがラウンドしているタイプのアームチェアをおすすめしています。
本格的な書斎スペースなら
造作家具が最適
人の動きのあるリビングやダイニングでは、今ひとつ集中し辛かったり、資料を広げるスペースが足りなかったりすることもあるでしょう。そういった方は、リビングの中に半個室のような書斎スペースを造作で設えてみてはいかがでしょうか。オーダーメイドとなりますので、周囲からの視線を遮り集中できる環境を確保しながら、リビングスペースを圧迫しないようなデザインに仕上げることもできます。最近では、造作で納戸をワークスペースにモディファイするケースも増えています。収納が必要になった際を考慮して、元の納戸に戻せるような作りにできるのが造作の大きな魅力です。
玄関・廊下
- エコカラットと壁面ミラーでグレードアップ
エコカラットと壁面ミラーで
グレードアップ
デザイン性もさることながら、調湿や消臭などの機能性を兼ね備えた壁材であるエコカラットは、玄関との相性が非常によいアイテムです。玄関はご自宅に入って最初に目にする空間ですから、エコカラットを導入することで、見た目の印象をワンランクアップできます。また、玄関は生活臭や靴の匂いも気になる場所ですので、高い消臭効果のあるエコカラットを導入するメリットは大きいです。
また、玄関から廊下にかけての空間が暗くなりがちなマンションでは、廊下に明るさと空間の広がりを演出してくれる壁面ミラーがおすすめです。お出かけ前に身だしなみをチェックする姿見としても、廊下とミラーの相性は抜群。壁に直接貼り付けるタイプなら、大きなサイズのミラーでも場所を取りませんし、形もオーダーいただけます。また、地震などで倒れる心配もありませんので、小さなお子様がいらっしゃるご家庭でも安心です。