1934年に創業したイタリアの老舗家具メーカーであるモルテーニ。時代を彩る著名デザイナーとのコラボレーションを多数実現しています。ソファやチェア、テーブルといった一般的な家具も手掛けていますが、チェストやブックシェルフといった収納家具カテゴリーで、数々の名作を世に送り出しています。そのなかでも、モジュラータイプのシステム収納である505は、モルテーニの大ヒット商品のひとつ。収納ユニット棚板、ドロワー（引き出し）といった、各パーツのサイズ、仕上げ、組み合わせの自由度が高いのが特徴。まるでオーダーメイド家具の感覚で、オリジナリティを発揮できる収納システムです。デザインを担当したイタリア人建築家のニコラ・ガリッツィアは、2003年からモルテーニのアートディレクターも務める注目のクリエーターです。

アルミニウム素材の支柱を中心に縦に重ねられた引き出しが360°回転することにより開閉するのが特徴の収納コンテナ。回転した引き出しは定位置で止まるように設計されているほか、最上段に付属トレーを設置すれば小物を飾る棚としても使えます。引き出しは汚れにくいABS樹脂を使っているため、ホームオフィスはもちろん、キッチンや子供部屋でも活躍してくれます。デザインを手掛けたのは、昨今のミニマリズムの潮流とは一線を画した作品で知られるドイツ生まれのデザイナーのコンスタンティン・グルチッチ。彼とコラボレーションしたマジスは、ユーモアのある家具や雑貨を手の届きやすい価格で発表するイタリアの家具ブランドです。アイテムは5段と10段の2タイプ。2019年にカラーが一新されたことで、選択の幅が広がりました。

アメリカンモダンデザインを牽引したウーテン シロ&レイ・イームズが、1949年にデザインしたストレージユニット。同シリーズのデスクユニットと組み合わせすることで、ディスプレイの場所も備えた収納スペースとワークスペースが、お部屋の空間に生まれます。工業製品を思わせるスチール製のクロスサポートやパンチングパネルが、デザインのアクセントとして効いています。ストレージユニットは、ケース、キャビネット、引き出しで構成されており、4種類のサイズ、5つの組み合わせの中から、お部屋と好みに最適なパターンが選べるのも魅力です。カラーはバーチベニアを基調にホワイトとブラックのアクセントをあしらったナチュラルと、レッド、ブルー、ブラック、ホワイト、イエローのハードパネルを用いたマルチの2パターンがあります。

1969年に発表された壁掛けラックのウーテンシロは、ミッドセンチュリーの家具を語るときに欠かせない存在です。デザインしたのは、ドイツ出身の女性デザイナーであるドロシー・ベッカー。子供の玩具から着想を得たと言われる可愛らしいデザインが特徴的ですが、緻密にデザインされた美しさと機能性の高さも名作家具と呼ばれる所以です。形やサイズの異なるポケットやメタルのフックによって、見せる収納としてインテリアにアクセントを与えてくれます。ホームオフィスはもちろん、リビング、キッチン、子供部屋など、シーンや場所を選ばす幅広く使えるのも魅力です。アイテムは、1969年に発表されたオリジナルサイズのウーテンシロⅠと、1970年に追加された小型サイズのウーテンシロⅡの2タイプ。カラーはホワイト、ブラック、レッドの3色展開となっています。

21世紀の日本で最も成功しているプロダクトデザイナーである深澤直人が、2005年にイタリアのコンテンポラリー家具ブランドのB&Bイタリアから発表したシェルフエックス。日本とアメリカでデザイナーとしての経験を積んでいた彼の名を、ヨーロッパに広く知らしめた作品でもあります。素材にはコーリアンと呼ばれる人工大理石が使われており、スクリーンの薄さが強調されたフォルムと、“X”の文字を浮かび上がらせる斜めの仕切りが特徴です。このX字形は、薄い棚板を安定させるための筋交いから発想されたそうです。アイテムはワンサイズ。壁に寄せて立てかけたり、空間を仕切るパーティションの機能を持たせることも可能です。2006年には、薄い面で構成された幾何学的な造形が特徴的な、派生モデルのブックケースシェルフも発表されています。

当代一の人気デザイナーと称されるフィリップ・スタルク。フランス共和国大統領官邸であるエリゼ宮の改装や、パリのデザインカフェ「コスト」のインテリアなどで、一躍国際的な評価を受けたフランス人デザイナーです。金色の炎のオブジェが印象的な墨田区吾妻橋にあるアサヒビール本社ビルも、彼の手によるもの。そんなスタルクが、空気力学と伝統技術を昇華させ実現したのがヴォラージュシリーズのベッドです。モダンな印象を放つアルミ製の細長い脚と、ボタン留めを施したクラシカルなヘッドボードによるコントラストも魅力。セットとして組まれるクリスタル製のサイドテーブルは、コンテナとしても使えます。同シリーズにはベッドのほか、ソファとベンチが用意されおり、小振りなベンチはベッドサイドのちょっとしたスペースにマッチします。

スチールフレームに高級な厚手のサドルレザーをすっぽり被せた家具で、世界的に有名なCABシリーズ。同シリーズのベットとなるキャブ ナイトも、高級イタリア家具の代名詞的ブランドであるカッシーナ社の卓越したクラフツマンシップが、遺憾なく発揮された名品です。中央部のステッチが特徴的なヘッドボードには、パッディングが施されています。この部分には、特殊ななめし行程を経た稀少なレザーを使用。またフレームにはソフトレザーを張り込むなど、精密な職人技によってもたらされる類い希な心地よさも、このベッドの大きな魅力です。CABシリーズを手掛けたマリオ・ベリーニは、カッシーナをはじめとする有名ブランドとのコラボレーションで数々の名作を生み出だしており、イタリアで最も多才かつ影響力のあるデザイナーと称されています。

1870年にアメリカで誕生したベッドメーカー、シモンズ。コイルスプリングをポケットで包んで並べたポケットコイル構造を採用した同社のマットレスは、世界中の一流ホテルで採用されており、高級ベッドの代名詞的な存在として知られているブランドです。国内の自社工場でベッドやマットレスを生産しており、グロゼーユは、シモンズ製ベッドフレームのハイエンドグレードにあたる「ルーツ オブ シモンズ」のひとつ。ヘッドボードにはやわらかい質感の牛本革を使用し、高貴なフレンチテイストとボリューム感を演出するタフティングが施されています。カラーは温かみのあるエクリュと、シックなブラックの2種類。心地よい眠りはもちろん、寝室の主役としての存在感も兼ね備えた逸品です。